
※引用画像:Amazon.co.jp
BLUETTIにはグローバルで販売されるACシリーズと、日本向けに仕様を変えたAORAシリーズがあります。AORAを選ぶ理由はシンプルで、「同容量帯の中で軽い」「液晶が日本語表示になっている」この2点に尽きます。
ただ、ラインナップが増えてきていて、どれが自分に合うのか正直判別しにくいんですよね。
この記事では、スペック表の数字を「自分の生活でどう役立つか」に噛み砕いて、迷わず1台に絞り込むための材料を整理しました。
AORAシリーズ全モデル 比較チャート
| モデル | 容量 (Wh) | 定格出力 (W) | リフト (W) | UPS | 重量 (kg) | PV入力 (W) | サイクル | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| AORA 10 | 128 | 200 | 400 | 10ms | 1.8 | 100 | 3,000 | |
| AORA 30 V2 | 288 | 600 | 1,500 | 10ms | 4.3 | 200 | 3,000 | |
| AORA 80 | 768 | 1,000 | 2,000 | 20ms | 10.2 | 500 | 3,000 | 生産終了・在庫限り |
| AORA 100 | 1,152 | 1,800 | 2,700 | 20ms | 16.4 | 500 | 3,500 | 生産終了・在庫限り |
| AORA 100 V2 | 1,024 | 1,800 | 2,700 | 10ms | 11.5 | 1,000 | 4,000 | |
| AORA 200 | 2,073.6 | 2,200 | 3,300 | 15ms | 24.2 | 1,000 | 6,000 | |
| AORA 300 | 3,014.4 | 2,000 | 4,000 | 10ms | 26.3 | 1,200 | 6,000 |
参照元:ねんごたれ調べ(bluetti.jp)
各モデルの位置づけ
AORA 100 V2:軽さではなく「1,800Wで動かせる家電の幅」で選ぶ
BLUETTIは「業界最小1kWh電源」というキャッチコピーを使っていますが、現在のライバル機と比べると少し話が変わってきます。
以前のモデル(AORA 100)から約5kgも軽くなった11.5kgという数値は、確かにBLUETTI内では画期的な進化です。ただ、ライバルのJackery 1000 New(10.8kg)の方がさらに軽いという事実は知っておいたほうがいい。つまり、「とにかく業界で一番軽いものがいい」という人にとっては、AORA 100 V2がベストな選択肢とは言い切れなくなっています。
定格1,800W・リフト2,700Wでケトルやドライヤーが動かせる点は魅力ですが、容量は1,024Wh固定。「足りなければ後で増やせばいい」という拡張ができない以上、連泊や冬場のキャンプで使うなら、容量選びの段階でかなりシビアな見積もりが必要になります。
AORA 30 V2:防災バッグの「お守り電源」として割り切れるか
4.3kgという軽さは、このシリーズの中で片手でひょいと持ち出せる限界のラインです。ただ、容量288Whはあきらかに「小容量」なので、できることは限られます。
スマホ充電(約14回)やノートPC(約5〜6時間)なら十分ですが、冬の電気毛布(50W)を一晩使いたいなら、計算上は400Wh必要なので届きません。「これ一台ですべて解決」というタイプではなく、普段は防災バッグの横に置いておいて、日帰りの遊びや数時間のバックアップに使う「中継地点」のような立ち位置のモデルだと思います。
AORA 80 / AORA 100:在庫処分価格でなければ選ぶ理由がない
この2つはすでに生産終了が決まっていて、在庫限りのモデルです。
AORA 80は10.2kgと中容量らしいバランスですが、UPSが20msとV2世代に比べて切り替わりが少し遅い。AORA 100も16.4kgと今の基準で見ると重たいです。どちらもあえて今から選ぶ理由は薄いですが、在庫処分の「最終特価」などで極端に安くなっている場合のみ、コスト優先で拾うという判断になる機体です。


AORA 200 / AORA 300:毎日回す前提がないなら持て余す大容量機
この2つはもはやポータブル(持ち運び)というより、家の据え置きに近いサイズ感です。
特にAORA 200に搭載された6,000サイクルの寿命は、たまに外へ持ち出す程度の使い方では一生かかっても使い切れません。「深夜電力で充電して、昼間の電気代が高い時間に消費する」という節電サイクルを毎日回して、電気代で元を取りたい人向けの投資モデルです。
新しく出たAORA 300はさらに大容量(3,014.4Wh)ですが、定格出力は2,000WでAORA 200(2,200W)より低いという、少しややこしい逆転現象が起きています。大容量だからといって何でも動くわけではなく、リフト機能で「だましだまし」動かす場面が増えるため、容量重視か出力重視かはっきりさせてから選ばないと後悔します。
知っておくべき共通の制約
どのモデルを選ぶ場合でも、購入前に立ち止まって確認しておきたい点が2つあります。
ひとつは、全モデルで拡張バッテリーが使えないという点。本体のスペック上は対応を記載しているモデルもありますが、肝心の拡張バッテリー(B80/B230/B300)が現在販売されていないため、後から容量を追加する手段はありません。「使い始めてから足りなかった」となると買い替え以外に対応方法がないため、容量は少しきつめに見積もってから判断する方が安全です。
もうひとつは、防水・防塵性能がないこと。雨天の屋外や湿度の高い環境は、想定外の使用条件になります。IP65防水が必要な場合は、AORAシリーズではなくAC240を比較対象に入れてください。
まとめ(あとがき・次への1歩)
選ぶ基準は「重さを先に決めるか、容量を先に決めるか」、この1点だけです。
持ち出しが前提なら、軽い順にAORA 10・30 V2・100 V2 が候補になる。1,000Wh前後の余裕と持ち運びやすさを両立したいなら、AORA 100 V2 が現時点でバランスの取れた数値を持っています。
据え置きで長く使うつもりなら、AORA 200 か AORA 300 が候補に入ります。6,000サイクルの寿命は、毎日節電目的で使い込む前提なら16年以上の理論寿命としてコスト計算できる。ただし、AORA 300 は定格出力がAORA 200 より低い点に注意を。
なお、AORA 80 と AORA 100 は生産終了・在庫限りの販売です。検討中なら在庫状況を先に確認しておくことをすすめます。
容量に不安がある場合は、「ポータブル電源の容量の選び方」の記事を先に読んでから機種を絞り込む順番が、後悔しにくいルートになります。

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