結論を先に言うと、普段使いできる人はできるし、できない人はできません。
ポータブル電源を普段使いするためにいくつか考えることがあるので、まとめておきます。
充電手段をどうするか
コンセントから充電する場合
コンセントから充電する場合だと、ポータブル電源に充電する分、手間が増えます。電気代を節約することもないです。
部屋の中でポータブル電源を使うとなると、よっぽどコンセントの数が少ないか遠いか、使いにくい位置にあるという状況の場合ですね。
古い家の場合であればブレーカーの回路数が少ないので、電子レンジと他のものを使うとブレーカーが落ちることがあります。そういうときに、ポータブル電源を使用するのであれば普段使いできなくもないです。
ただ、電子レンジが使用できるほどのポータブル電源(約15万ぐらい)を購入するよりも、ブレーカーを交換・増設したり、コンセントを増やしたりする工事費の方が安いです。
ソーラーパネルから充電する場合
ソーラーパネルから充電する場合だと、ソーラーパネルを出して外に設置し、日が陰ってきたり雨が降ってきたりしたときには片付けるという手間が増えます。
普段使いをする場合には、いかにしてソーラーパネルの設置の手間を省くかがポイントになります。
毎回設置するのではなく、常設してしまうという手もありますが、台風などのときに飛ばないようにしたいところです。
電気代の節約になるか
電気料金は約30円
東京電力の電気料金で考えると、1kWh(1000Wh)の値段が約20~30円ぐらいです。
一般家庭の一人あたりの電気消費量の平均が約6.1kWh(6100Wh)のようです。
容量1000Whのポータブル電源で考える
電気代の計算がし易いので、容量が1000Wh(1kWh)のポータブル電源を基準にして考えます。
電子レンジも使えて、容量が1000Whとなると、EcoFlowの「DELTA 2」が考えるのにちょうどいいので、そちらで考えてみます。
EcoFlowの「DELTA 2」のスペックはこんな感じです。
EcoFlow | 本体定価 (税込) | 容量 (Wh) | 定格出力 (W) | サージ (W) | X-Boost (W) | 重量 (kg) | 充電 (時間) | 充電回数 (サイクル) | 公式サイト |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
DELTA 2 | 143,000円 | 1024 | 1500 | 2250 | 1900 | 12 | 1.3 | 3000 |
1サイクル(100%→0%→100%)使用するごとに約30円節約することができると仮定します。
ポータブル電源の値段が143,000円(税込)なので、元を取るためには約4767サイクル使う必要があるのですが、充電サイクル数(バッテリー残量80%になる回数)を遥かに上回ります。本体代に加えてソーラーパネルの費用もかかるので、セールのときに安く購入したとしても電気代の元を取ることは現実的ではないです。
30円で考えてそれなのですから、20円で考えたときはさらに現実的ではなくなります。
また、1日に充電できるのにも限りがあるため、できたとしても1日1サイクルですね。それで、元を取るためには13年ぐらいはかかるという感じです。
電気代節約のために購入するのは良くないです。
どういう人が普段使いできるか
コンセントの無い小屋ぐらし・オフグリッド
コンセントの無い小屋で過ごすことが多い人や、小屋ぐらしの人であれば、コンセントがある生活をすることができます。
また、電線の無い山奥などでオフグリッドな生活をしている人にもオススメです。
屋外での仕事やキャンプ、車中泊での使用
屋外での仕事でどうしても電気が必要な人や、キャンプや車中泊で電気を使いたい人などにオススメです。
扇風機や暗いところのライトなど、コンセントの位置を気にせずに使用できます。
ホームパーティーを頻繁にする人
家に人をたくさん呼んでホームパーティーをする人であれば、コンセントの位置を気にせず音楽を流したり、ライトアップしたりすることができます。
また、大勢でゲームをする場合に、自分の近くにポータブル電源を置いて、充電のために壁沿いに移動するという手間を省くこともできます。
実際に、年末など兄弟でモンハンやポケモンをしたとき、Switchの充電でコンセントを取り合うことや、コンセントの近くから動けなくなることがなくなり便利でした。
野外ライブする人
野外ライブや路上ライブをするときに、延長コードをわざわざ持ってこなくてもポータブル電源からアンプやマイクの電気を供給することができます。
よく充電する人
車やバイク、原付きなどで、たまにしか乗らず、頻繁にバッテリーを充電することがある自分のような人は小型のポータブル電源が1つあると非常に便利です。
あとがき
一般家庭でめんどくさがりの人にとって、ポータブル電源を普段使いするのは現実的ではないですね。
ただ、「ポータブル電源の容量のある分だけゲームしてもいい、テレビを見てもいい」などの条件をつけるのであれば使い勝手は良さそうです。
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